2007/07/03

クリスマスとカウントダウンin New York

(監督の日誌から)  
5番街のサックス・フィフス・アベニューの雪の結晶     

ニューヨークのクリスマスやカウントダウンはどんなのだろう?
テレビのニュースで毎年ロックフェラーの点灯式を見てるし、NYのクリスマスがでてくる映画もたくさんみた。が、本物を見てみたい。
1998年に初めて訪れたときは夏のまっさかりだった。
クリスマスを撮影したのはその3年後の2001年、あの同時多発テロの年だった。
NYへの旅行者が激減し、渡航費、宿代が驚くほど安いと聞いて、行くことにした。VX1000というソニーのビデオカメラ、DVテープ、友達の電話番号のメモを持って出発。JFKに到着したのが確か午後2時過ぎ。マンハッタンの宿についたのが7時ごろだっただろうか

宿が49丁目だったのでロックフェラーはすぐそこ。 空港からのバスで知り合った日本人OLとロックフェラーへツリーを見に行く約束をしたので、宿に荷物をおき、すぐ外へでた。消防車やパトカーのサイレンの音、鈴だの、訳のわからない英語、ざわざわ人ばっかりの中へ、時差ぼけでハイの気分で飛び込んだ。
実はこの到着の日、フラフラする体にムチうって、ハイの気持で町を歩くのが結構気にいっている。

日本に帰ると、一日目をとてもよく覚えているのだ。しかも、夢の中の出来事のように。 この年はすごい数の星条旗がたなびいていた。
陸軍の兵隊さん(?)も立っていた。
お土産屋さんで、「日本人はどこへ消えたのか」と聞かれた。確かに少ない。NBCのスタジオツアーに参加したが、日本人は私一人。一番遠くから来たとのことで皆で拍手してくれた。

ロックフェラーセンター前のクリスマス電飾
この時ははあまり撮影をしなかった。久しぶりのNY。地図がないと道を歩けないし、出ていただく皆さんとお会いしたり、場所を下見(ロケハン)したり…撮影前の段取りですぐ滞在期間がすぎてしまった。
マレーヒルを探して、フォード財団の坂を登り、国連本部を見下ろして、そこから探しながらエンパイアビルまで歩いたのもこのとき。いまだに、見つけられない。夜は、「シカゴ」やユニオンスクエアそばの劇場を探してDe La Guardaのビーシャビーシャを見た。

ロックフェラーセンターの木々についた小さな電気が美しかった。
スラリと暗い天に延びる白いビルとよく似合っていた。
オモチャの兵隊さんもかわいい。
サンタクロースのおじいさんや、ピエロもいた。
在住の友達に聞くと、テロの心配があるし、わざわざ見には行かないとのこと。という事は、ほとんど観光客なの?
カウントダウン
カウントダウンは、3年後の2004年の撮影のときにみた。
昼頃から警察官が何百人もタイムズスクエア近辺に集結し、打ち合わせが 始まる。
騎馬もいる。
イベントが演じられるタイムズスクエアの中心では、マシンガンをもった警官が警備していたそうだ。
同じ宿の若い人たちは昼過ぎから水分をとらないで、中心部に席を確保、カウントダウンまでいたと聞いて驚いた。(老婆心)
私がいた51丁目はのんびりしたもの。警官は腰にピストルをさげていたが、観光客の記念写真に応じたり、仲間とおしゃべりしたり。
午前0時が近づくにつれて、道路沿いのカフェが開き、タキシードやドレス姿のお客さんたちが踊りながらでてくる。警官たちも誘われるままダンスの輪に加わり、踊って抱き合って… 制服姿に弱いワタクシ、カメラを回すのを忘れてじっとみとれてしまいましたよ。
がっしりとした警察の方々は、ライアン・フィリップやジュード・ロウみたいなハンサムから、伊集院光みたいな太めの人までさまざま。共通点はみな若い! デンゼル・ワシントン似のお兄さんはもう管理職か。
カウントダウンが始まると、大きな欧米人がタイムズスクエアの掲示板をみようと動き出した。小柄なワタクシは、カメラを掲げて必死に撮影したが、とうとう踏み潰されそうに。撮影したテープをみたら、人の胸、背中、地面しかうつっていなかった!
(写真は2001年と2004年のクリスマス  2001年にはサックス・フィフス・アベニューの壁面に雪の結晶はなく、2004年に再訪した時、幻想的な美しさにびっくりした)